今日も行ってきました。
「おはようございまーす…あれ、いない?」
声をかけても誰も出てこない。
とりあえず入口は開いているのでロビーに上がり
旅館内を人を求めて探検したんだけど誰にも会わない。
「どうする?おばあちゃんいないよ?今日は帰る?」
「うーん、せっかく来たしなあ、ちょっと待ってみるか」
そうして待つこと数十分。
誰もいないロビーでしばらくおばあちゃんを待っていました。
「電話してみる?もしかして出るかも」
「あ、そうだね」
旅館のダイヤルを携帯でプッシュしてみたら受付内に響き渡る電話と
携帯のバイブの音。…おばあちゃん携帯置いてったの…?
「…なあ、勝手に入って帰るとかさすがにないよな?」
「え?」
「留守中にお風呂借りました、ありがとうございます。すみません、ってメモ書いて
600円をカウンターに」
「え、えーと、多分平気だと思うけどないんじゃあ」
「だよなー」
「
帰宅したら見知らぬ男がチキンソテーを作って待っていた の例もあることだし、さすがにそれはまずいと思うよ。
いくら田舎クオリティでカギかけずに外出がデフォだとしてもさー」
「だよなー」
さらに数十分して、おばあちゃんとおばちゃんが帰ってきました。
おばちゃんの第一声。
「あっれー?いたのす?
お風呂入ってていがったのにー?
いなぐても入ってっていがったのよー?」よかったらしいです。
お金はカウンターに置いてってねとのこと。マジか。
そして車を置いてきたおばあちゃんも戻ってきました。
「もしかして電話したった?
ごめんねー携帯持ってがなかったったの。
いないときは入ってっていいんだよー。
言わながったった?」聞いてないけどOKだったらしいです。
「いっつものように【家族で入ってます】の紙貼って入ってねー」
という訳で、先払いでお金払って
いっつものように紙貼っていつものお風呂を借りました。
やっぱりいいなあ温泉。
やっぱりいいなあ家族風呂。
満足して上がって受付に声かけました。
「お風呂ありがとうございましたー」
「またきてねー」
「はい、また来ますー」
また休みの日に来ようって思いました。
おばあちゃん、おばちゃん、いつもありがとう。